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私は業者になりたい。繁忙期のバイトでもいい。

まずはうたの日渋谷クアトロご来場ありがとうございました。
貢物などもありがたくいただいております。
共演者の皆さんのど強烈な個性がとても心地よかったです。
私も負けじとわざわざギターを持ち出して歌いました。
こういうやりがいのあるイベントってなかなかないです。

梅酒用の梅が届いた。
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ダンボールを開けてしばし鑑賞。
青梅というのは思っていたより硬く弾けるようで、香りも弱い。
そうか、これはまだ若いのだ。
人間で言うと14歳くらいの感じ。
なぜ人間で言う必要があるのか。人間に例えるメリット一個もない。
むしろちょっと犯罪風に聴こえてしまう。
まぁいいや。
これらを洗い、あく抜きのため水にさらして1時間。
一晩さらす人もいれば、まったくさらさない人もいる。
どっちも極端な気がして1時間説を採用したのだが
1時間というのは「気休め」と呼ぶに相応しい長さではないか。
水にさらす前のものと後のものとかじり較べてみればよかった。
と全部水にさらしてしまってから気付いた。

1時間後
一粒一粒、丁寧に水気をふきとりながら
果実に残ったヘタを取り除く。
これは上記の「水にまったくさらさない」派も必ずやっている作業なので
重要なポイントであると思われる。
使う道具は竹串。
誰もが竹串を使う。
だから竹串で取り除けるくらい、すぽっと気持ちよく取れるものと予想していた。
あにはからんや。
どこまでがヘタでどこまでが果実の本体なのか、非常に曖昧なのだ。
ヘタの一部のような色の、だが果実にしっかりと貼りついて
「竹串でこれを取り除くって、竹串には荷が重かろう。
竹串に替わる別の道具が開発されるべきではないだろうか。
しかしそもそもここまで頑固にくっついているものを本当に取る必要があるのだろうか。」
と思うような接続部分が存在しており、往生した。
往生したって言うか・・・まぁ見ないふりしたり適当にした。

分量の氷砂糖と梅を
あらかじめキレイにあらって乾かしておいた瓶に重ね入れる。
ゆっくりと焼酎を注いでできあがり。
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百物語で読んだ話。
亡くなった奥さんの幽霊がしばしば現れて庭にある井戸を覗くので
遺族が井戸をさらってみたところ
こんにゃくが一枚出てきた。
生前奥さんがあやまって井戸に落としたようだ。
「人はこんにゃく一枚で成仏できないものか。」と感慨深く思ったとの話。

飲めるのは一年後以降。
今私が死んだらやはり梅の瓶の横に立つかもしれない。
「気になる」ってそういうことなんだろう。


梅酒を漬け込む女の揺れ動く心を無駄に丹念に綴ってみた。
なぜ無駄に丹念に綴ったかというと
あんなに楽しみにしていたのにあまりに簡単に終わっちゃったから。
あー業者になりたい。
by santarablog1 | 2012-06-18 19:50 | めし